トップへ戻る ºÇ¿·¹æ ÄÌ¿®ÈÎÇä ¥Æ¡¼¥ß¥¹¤È¤Ï ¹­¹ð·ÇºÜ  
<お知らせ> 2月中に新規お申込みいただいた方に小冊子『老後を安心させる中高年の必須知識26』を差し上げます。

最新号の目次へ
最新号の目次はこちらです
次号は3/1発売です!
定期購読申込み
半年/年間定期購読のお申込を
ネット上で受付しています。
  購読の更新・中止について

過去のタイトルを検索する
記事のダイジェスト版が毎月
届くメールマガジンです!

配信停止申込み
  最新号の目次を更新しました
  朝日新聞の報道を正せば明るくなる
『日本人が勇気と自信を持つ本』 好評発売中!
テーミスの雑誌・書籍がネット上でお買い求めいただけます
雑誌コーナー
テーミス
バックナンバー
書籍コーナー
書籍コーナー
  往来之記
  今月の立ち読み記事
  がん特集記事
  広報担当者様へ
  テーミスとは
  ご意見はこちらまで
  テーミス編集部 ブログ
トップページ 今月号の目次立ち読み記事(無料)ページ

永守日本電産CEO ‐関潤日産元副社長で10兆円狙う底意
目標未達の責を吉本社長に被せ
関氏電撃スカウトは自身の「経営手腕」と「不敗神話」崩壊を防ぐためか


■関氏は「社長になりたかった」と
 まさかと誰もが驚いた日産自動車の関潤副COO(最高執行責任者)の電撃退任。昨年12月1日、ゴーンショックと業績悪化に揺れる日産再生のキーマンと目されて同ポストに就任してから1か月も経たない年末の出来事だ。きっかけは電気モーターの世界大手、日本電産の永守重信会長兼CEO(最高経営責任者)直々のヘッドハンティングだった。 「まさに絶妙のタイミングだった。日産の人事で社長の最有力候補といわれながら、フタを開けてみるとナンバー3だった関氏が強烈な不満を抱いたのは間違いない。その情報を的確にキャッチし、間髪入れずに仕掛けた」(元日産幹部)  この経緯は、事が露見した12月24日以降の報道からも窺える。関氏は複数メディアに対し「58歳の自分にはもう後がない」「社長になりたかった」等々、心情を隠そうともせずに語っている。  ゴーン氏を追い落とした西川廣人元社長が役員報酬の不正受給で失脚したとき、関氏は次期社長の最有力候補だった。日産とルノーのアライアンスでも生産改革の責任者も務めた。社長になる資質は十分だった。  だが、フタを開けてみれば年次は下で途中入社の内田誠氏が社長に。ナンバー2はルノー人材で三菱自動車COOのアシュワニ・グプタ氏で、関氏は3番目であるばかりか、代表権すら付与されなかった。  そんな関氏に永守氏がアプローチした。殺し文句は「10兆円企業を目指している」「モノづくりを知る後継者が欲しい」と日本電産社長の座を用意していることをチラつかせ、見事に一本釣りを果たしたのだ。  だが、なぜ永守氏は関氏をヘッドハントしたのだろうか。  日本電産の現在の社長兼COOは吉本浩之氏。日商岩井から元日産傘下で現在も日産と縁のある部品メーカーのカルソニックカンセイ、日産本体と渡り歩き、日産ではタイ日産の社長も務めた。'15年、永守氏にヘッドハントされて日本電産に。子会社の日本電産トーソクの業績を上向かせるなどの功績を上げたことが評価され、'18年、日本電産の社長に就任した。  そんな日本電産に関氏を社長含みで迎え入れるということは、吉本氏に早くも見切りをつけたということを意味する。 「永守会長は吉本氏を社長に昇進させたとき、当面は社業の2〜3割を任せると公言していました。つまり、吉本氏は社長とはいっても永守会長の圧倒的独裁政権のもと、限られた権限しか持たないナンバー2にすぎないということになります。その吉本社長にダメ出しをするというのなら、最高権力者である永守会長の責任はどうなるのでしょうか」(電機業界の古参記者)



■電気モーター「一本足」に縋って
 売上高10兆円構想を示して関氏を釣り上げた永守氏。実はこの目標もかなり前、'15年から公言していたものだった。同時にその前段階として、'20年に売上高2兆円を達成するとしていた。  ところが、'20年に売上高2兆円という目標の達成については、すでに赤信号が灯ったも同然という状況だった。今年1月17日、日本電産は'19年度の売上高を従来計画より1千500億円低い、1兆4千500億円止まりへと、下方修正を発表した。 「10兆円という途方もない目標が少しでも現実味のあるものとして受け止められていたのは、数々のM&Aを成功させることで日本電産を大きくしてきたという、永守会長の半ば神格化された経営手腕がバックにあったからです。ですが、2兆円がまったくの未達に終われば、永守マジックそのものが幻想だったとみられかねない。そうなれば、日本電産グループの結束にも影響が出る。そうしないために犁繁楡擇雖瓩濃点擇蠶召修Δ塙佑┐燭里もしれません」(前出の電機業界記者)  日本電産は京セラ、ロームなどと並び、戦後に勃興して一代で大企業へと成長を遂げた京都ベンチャー企業の代表格。他の企業と異なり、日本電産は単体での成長以上にM&A(企業買収・合併)の成功で規模を拡大させてきた。グループ1兆円超の企業集団を形成できたのは、間違いなく永守氏の手腕だ。  だが、日本電産には弱味がある。それは電気モーターの牋賈楝打法瓩任△襪海箸澄 「どんなエクセレントカンパニーであっても、自分の強みに寄りかかって多角化ができていない部門は状況の変化に弱く、また視野が狭まり将来のトレンドを見誤るケースも往々にしてある」(外資系アナリスト)  すでに兆候はある。永守氏は常々、電気モーターは永遠であるかのような発言を繰り返してきたが、基軸分野の一つであるパソコン、データセンター向けなどのハードディスクドライブ用モーターは需要が頭打ちなのだ。30年以上、記憶媒体の主力であったのだが、ここにきて超高速で読み出し、書き込みができるSSD(半導体メモリを使った記憶媒体)への移行が進みはじめている。SSDに電気モーターは使われない。 「IT以外でも状況は同じです。高価で高性能なモーターを必要とする部分は多数ありますが、コストダウン競争の中ではそれをなくそうとする方向で技術革新が起こる。電気モーターは絶対になくならないというのは永守会長のいうとおりですが、ハードディスクが永遠でなかったように、必要とされない分野はこの先もどんどん出てくる」



■電気自動車に成長を託すのか
 そんな日本電産が次代の成長エンジンにしたいと目論んでいる分野の一つが自動車だ。今後、ハイブリッドカーや電気自動車(EV)が増えるに従い、電気モーターの需要は急増する見通しだ。そこでシェアを取れば売り上げを大幅に増やせる可能性はたしかにある。  だが、自動車メーカーの技術系幹部はそんな皮算用に懐疑的だ。 「自動車は内燃機関でも電気モーターでも、駆動装置はコストは高く、付加価値は低いという、非常に難しい分野。しかも、EV用電気モーターはそんなに高いスペックのものは不要。すでに十分に効率は高く、品質と耐久性さえ担保されていれば、あとは値段が安ければ安いほどいい。日本電産がオンリーワンの技術で売れるような分野とは違う」  永守氏はこれまで、途方もない目標をブチ上げ、M&Aを駆使してその目標を達成することで、自らの経営手腕を神格化させることに成功してきた経営者だ。その電気モーター一辺倒の経営がここにきて行き詰まりを見せ、その手腕に疑問符が付いているという状況なのだ。  その責任を就任間もない吉本氏に着せて切り捨て、関氏を迎え入れることで自分の名にキズがつかないようにするのだとしたら、日産から追放されたカルロス・ゴーン氏と何が違うのか!

(2020年2月号掲載)
ページトップへ
 

Copyright (c) 2002- Themis Co.,Ltd All Rights Reserved.
このサイトに掲載されている記事・写真・図表などの無断転載を禁じます。
当ページへのご質問・お問合せは【こちら】までお願い致します。