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御手洗キヤノン超長期政権に危機迫る
経営塾開設するも後継者育たず
かつての名経営者の称と実績を引っ下げ3度目の社長に復帰したが躍進なるか


■社長復帰で株価は下落したが
 キヤノンは'20年10月下旬から研究・開発部門で在宅勤務を制度化した。新型コロナウイルス感染拡大による4〜5月の部分的な休業中に約8千人を対象に在宅勤務にしていたが、それでも生産効率が落ちないことから今回、約2千人を対象に制度化するという。ただ、キヤノンは創業(1937年)以来、いまだにリストラを実施したことはない。  そのキヤノンで'20年5月、御手洗冨士夫会長兼CEO(最高経営責任者、85歳)が社長を兼務することになった。真栄田雅也社長兼COO(最高執行責任者、68歳)が健康上の理由から退き、技術最高顧問に就いた。しかし御手洗氏は3度目の社長就任とあって市場の反応は冷たい。「市場ではキヤノン低迷の原因は御手洗氏が実質25年もトップに君臨しているからといった見方もある」ほどで、実際、社長復帰発表後、キヤノンの株価は下がった。  だが、御手洗氏は長期政権批判については、いつもこういって周りを煙にまいてきた。 「任期は短ければ社長はできない。あのGEのジャック・ウェルチは20年やっていた」  最初に社長に就任したのは米国キヤノン社長の後の1995年だったが、'06年に経団連会長に就き、いったん社長を退き会長に。その後'10年に経団連会長を退任し、'12年に内田恒二社長が退任して再び社長に返り咲いている。そして今回だ。  3度目の社長就任で、キヤノンの課題もはっきりしてきた。御手洗氏が経済誌に登場して語っているように、現在は21世紀に入ってから最も厳しい状態にあるという。その理由は、。稗圓凌陛犬砲茲蟷唆塙渋い大きく変化していること、▲灰蹈覆留洞舛澄この産業構造の変化に対応していくために、ポートフォリオの入れ替えを推進していくとしている。それがメディカル分野、産業・商業印刷分野、有機EL蒸着装置などの産業機器分野、ネットワークカメラを中心とした光学分野などだ。  21世紀になるとデジタル化に加えてAI(人工知能)、IoT(モノのインターネット化)技術が進み、変化のスピードがにわかに速くなってきたため、自社技術にこだわっていると遅れてしまうようになってきた。そのため、近年はM&Aも活用するようになっている。  '16年、医療機械の東芝メディカルシステムズ(現、キヤノンメディカルシステムズ)、'15年、監視カメラ世界ナンバー1のアクシス(スウェーデン)、'10年、商業印刷・工業印刷のオセ社(オランダ)、'07年、有機ELの製造装置メーカー、トッキ(現キヤノントッキ)などだ。



■「世界の経営者」にも選ばれた
 それでも半導体露光装置では、'00年までキヤノンとニコンで約80佑離轡Д△鮴蠅瓩討い拭しかし、複雑化した先端的な半導体を効率的に生産できる「EUV露光装置」の時代になると、オランダの大手半導体装置メーカー・ASMLに逆転され、シェアを80佑皸られた。  同時に囁かれるようになったのが、御手洗長期政権の弊害であり、後継者をいまだに決められないことからくる周囲の苛立ちである。かつては「エクセレントカンパニー」といわれたキヤノンは、御手洗長期政権でおかしくなってしまったのか。  御手洗氏が最初に社長に就任した'95年から'06年までの11年間は、確かに輝かしい実績を残した。社長に就任するや、キヤノンの財務体質強化に乗り出し、企業活動でどれだけの現金資金を稼ぎ出せるかといった「キャッシュフロー経営」を取り入れ、大胆な事業の「選択と集中」を実施した。まず、利益率の低い結晶ディスプレイや光ディスク、パソコン事業から撤退し、利益率の高いプリンター、カメラ、半導体製造装置などに集中させていった。  工場もベルトコンベア方式ではなく、「セル生産方式」(少人数のチームが組立から検査・梱包まで行う)にして、生産性の低下していた工場の生産効率強化に乗り出し、生産性向上も達成するのである。  その結果、社長就任前には8千400億円を超えていた負債を大方完済した。その11年間で売上高は1・5倍、営業利益は2・6倍に拡大しただけでなく売上高営業利益率も15・5%に跳ね上がり、欧米の有力企業に負けない水準に達した。米ビジネスウイーク誌の「世界の経営者25人」にも選ばれ、御手洗氏は名経営者といわれた。  だが、'06年の経団連会長に就いたあたりからキヤノン経営がおかしくなっていった。御手洗氏が経団連会長を務めたとき、後任の社長は内田恒二氏だった。氏は京都大工学部精密工学科卒の技術者で、御手洗氏の母校・佐伯鶴城高校の後輩だった。そのため内田社長については「財界活動にうつつを抜かしている間に、実権を奪われないように同郷で高校の後輩の内田氏を起用したのでは」と囁かれたものだ。



■「御手洗経営塾」は何のために
 さらに'09年2月には、キヤノン大分工場の建設を巡る裏金事件が発覚している。コンサルタント会社大光の大賀規久社長が大手ゼネコンから裏金を手にし、法人税違反(脱税)で逮捕された一件だ。  当時、大賀氏が建設会社から裏金を受け取れたのは、御手洗経団連会長の後ろ盾があったからではないか、と噂された。御手洗氏は「私もキヤノンも事件には関与していない」と否定していた。  もともと、御手洗氏が奥田碩経団連会長(当時、トヨタ自動車会長)の後継として名前が上がったときは、本命が別にいて氏はただの当て馬といわれていた。ところが御手洗は周りの空気を読めなかったのか、本当に引き受けしまい、当て馬が会長に就任してしまったのである。  キヤノン'19年12月期決算(米国会計基準)の純利益は、10年ぶりの低水準で前期比49%減の1千251億円となった。御手洗氏はいま、監視カメラや医療機器といった新規事業への転換を自らの手で成し遂げようとしている。  後継者はいまだにまったく見えてこない。それでいて氏は「キヤノン経営塾」という経営者養成塾を'02年から開いている。本人が塾長を務め、講師陣は大学教授やジャーナリストだ。生徒はキヤノンの新任役員候補20人で、半年間、計15回開講される。そのうち、4〜5人が役員に相応しい人材として選出されるという。  しかし、塾生から後継者が出てくる気配はない。塾では経営のテクニックや方法論より、全人格的な教育を主体に置いているという。本人も「トップには私心なき人間を」が持論といって講義をしているが、いうこととすることに差がありすぎる。  最初の社長時代の11年間が経営者としてピークで、経団連会長以降は爐まけ瓩箸任發いΔ里世蹐Δ。これでは会長より30歳も40歳も若いキヤノン社員が可哀相である。

(2021年1月号掲載)
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