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ドローン・テロが人と街を突如襲う
サウジ油田炎上で判った
ミサイルは数千万円だがドローンは数百万円─安価な兵器が戦争を一変させた


■テロ組織には有難い兵器だが
 9月14日、サウジアラビア東部のアブカイクとクライスの石油施設が攻撃を受け、炎上した。サウジアラビアはこの攻撃で一時的に、原油生産能力の半分に相当する日量570万バレルの原油生産ができなくなった。これは世界全体の供給の5%にあたり、世界経済に与えた影響という点では、インパクトの大きな攻撃となった。  サウジアラビアと戦闘中のイエメンの武装勢力「フーシ派」がこの攻撃について犯行声明を出した。「10機のドローン(無人機)によって攻撃した」との内容だ。  攻撃は実際、18機のドローンと7発の巡航ミサイルによって行われていたことが確認された。現場で回収された残骸から、ドローンはイランが開発した新型の三角翼のタイプで、巡航ミサイルもイランが開発した「コッズ1」であることが判明した。  一般に「ドローン」といえば、手で持ち運べるサイズのマルチコプター型のものが知られている。誰でも簡単に操縦でき、空撮ができるとして人気を集めている大ヒット商品だ。誰にでも手に入る安価なものが、強力な武器として軍事的に使われたことから、「ドローンによる攻撃」報道に世間は衝撃を受けた。  しかし、今回の攻撃に限っていえば、実は「ドローンによる攻撃」という点はそれほど重要ではない。今回は1千銑探蕕猟控離を飛んでの攻撃であるから、電波の届く範囲でしかできない遠隔操縦で行われたものではなかった。あらかじめプログラムされた経路を飛んで、プログラム通りに標的に当たっただけだ。これは、大方の「ミサイル」とまったく同じ「使われ方」だ。  ただ、こうした自爆型ドローンを使う側にメリットがあるとすれば、一般的にはプロペラ式が多いドローンは、たいていはジェット・エンジンを使う巡航ミサイルよりも、概してかなり安価であるということだ。世界中の、あまり資金が潤沢でなく、巡航ミサイルを独自に調達できない組織には、1発あたり数千万円から億単位の価格となる巡航ミサイルよりも、数十万円からせいぜい数百万円規模のものが多いドローンのほうが入手が容易だ。  長距離型の自爆ドローンは、破壊力は落ちるが安価な兵器という意味では、非国家の小規模な武装勢力やテロ組織には需要がある。ただし、これはあくまで長距離型の自爆ドローンの話であって、ドローン自体は、今後の戦争を一変させるきわめて重要な兵器だ。



■東京五輪の開・閉会式を狙うか
 たとえば、もっと飛距離の短い自爆ドローンは「ロイタリング兵器」と呼ばれ、戦場の前線で野砲よりも精密な攻撃ができる兵器として注目されている。イスラエル軍の「ハーピー」や米軍の「スイッチブレイド」などが有名だが、戦場で索敵し、そのまま攻撃することも可能だ。  また、アフガニスタンなど現代の戦場では、米軍の「MQ‐9リーパー」など、攻撃型ドローンがすでに広く使われている。敵が潜むエリアを偵察し、発見したら搭載するミサイルやロケット砲、精密誘導爆弾などで攻撃し、そのまま帰還する。遠隔操作の偵察・攻撃機といえる。  攻撃型ドローンは無人だから、仮に撃墜されても人的被害はない。遠く離れた安全な基地からの遠隔操作なので、交代制で操縦すれば、より長時間の運用も可能だ。こうした攻撃型ドローンの普及により、いまや「攻撃者側が死なない戦争」の時代になりつつある。  さらに現在、米英仏露中などの主要国は、この攻撃型ドローンを進化させた次世代兵器を研究している。AI技術を取り入れ、より自動操縦化された無人戦闘機だ。  ところで、以上はまだ先の話だが、現在、現実的なドローンの脅威というのは、前述したように「安価で誰でも入手しやすい」という点にある。戦争に使われる兵器というよりも、日常的な社会で、テロに使われる危険性が高いということでもある。  もちろん日本も無関係ではない。たとえば'20年には東京五輪が開催されるが、そこでドローンを使ったテロが起こらないという保証はない。  公安調査庁の発表によると、'18年1月〜8月末までの期間に世界各地で発生したテロは50件を超えた。大手セキュリティ会社は東京オリンピック・パラリンピックについて「テロ集団による勢力誇示と拡大のための攻撃」として、|亙のイベントへの攻撃、交通システムを狙った攻撃、E杜魯轡好謄爐悗離汽ぅ弌執況發搬腟模停電、そしてぅ疋蹇璽鵑砲茲覲・閉会式妨害をあげた。  なかでも'15年4月、不審なドローンがこともあろうに首相官邸屋上で見つかった事件が警備関係者の“トラウマ”になっている。5月下旬、福井県小浜署に出頭した男は4月9日未明にドローンを飛ばしたと語っているから、実に13日間も異変に気づいた人はいなかった。



■規制法は出来たが防御策なし
 あわてた政府は人口密集地でのドローン飛行を禁止する改正航空法を'15年12月に施行、翌年3月には外国要人がいる施設の上空飛行を禁じるドローン規制法を成立させた。  日本ではテロに備えるのは自衛隊ではなく警察の任務だ。警察も改正航空法の施行にあわせて、警視庁機動隊に「無人航空機対処部隊」が編制され、ドローンを使ったテロ対策が研究されている。  具体的には、ドローン捕獲用ドローンがすでに導入されている。空中を飛来する不審なドローンをネットを吊り下げたドローンで追跡し、絡め捕ってしまうという装備である。 また、それに加えて'19年4月には、妨害電波を射出する「ジャミングガン」の導入も決まった。テロリストに遠隔操作できなくさせる装備だ。  だが、その後も「ドローン飛行情報」は絶えない。FNNの報道によると、5月には皇居周辺でドローンとみられる物体の目撃情報が相次いだ。5月6日には皇居近くの北の丸公園上空で、警戒中の機動隊員がドローンらしきものを目撃している。  また、若い外国人カップルが、レインボーブリッジを望む東京湾岸エリアで無許可で飛ばして撮影していたり、スカイツリーや国技館を撮っていた外国人もいた。  警視庁によると、航空法違反容疑で昨年、6人の外国人、今年は6月下旬の時点で4人を摘発している。  テロリストのドローン攻撃は、「不審なドローン」が発見されれば比較的対処はしやすい。しかし、小型のドローンがターゲットの近距離から発進されれば、対処までの時間的余裕がない。しかもドローンなどによるサウジアラビアの被害は3兆3千億円に上ると試算されたが、ドローンは一機あたり160万円程度だ。  このコストパフォーマンスの良さから、戦場でも街中でも、ドローンの威力はある日、突然、現実となる。

(2019年11月号掲載)
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