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花粉症薬などは薬局で買えが生活直撃す
健保連と医師会対立のなかで
保険適用薬価の大幅見直しは湿布薬、風邪薬、一部漢方にも及び消費者にも大影響が


■生活習慣病の疾患こそ対象に
「薬局やドラッグストアで直接買えるような花粉症薬は医療保険の対象から除外すべきだ」  8月23日、企業の健康保険組合の連合体である健康保険組合連合会(健保連)が、衝撃の提言を出した。 主張は、花粉症薬の保険除外。つまり、実際の価格の30%以下の自己負担で済む保険の枠組みから一部の花粉症薬を外し、全額自己負担となる薬局などでの「市販品」購入に一本化すべきという内容だ。  健保連の試算によれば、保険除外で削減できる薬剤費は、全国推計で年596億7千万円にも及ぶ。団塊の世代が後期高齢者となる75歳を迎える「2025年問題」が迫り、さらに高額薬剤や再生医療の登場で、医療保険財政は逼迫している。打開策のひとつとするには十分な規模だ。  例えば、5月22日に保険上で約3千349万円もの薬価がつき、大きな話題となったB細胞リンパ腫治療薬「キムリア」のピーク時の年間売上高予想は年72億円。健保連の幸野庄司理事は今後、こうした高額薬が「10個」出てきたとしても、花粉症薬の保険外しなどを実施できれば「対応できる」と強調している。  では、健保連の提言が実現した場合には、どういうことが起きるのか。  医薬品の種類は、処方箋が必要な「医療用医薬品」と、処方箋なしでコンビニやドラッグストアで買える「市販品」に大きく分かれ、後者は「カウンター越しで買える薬」という意味から「オーバー・ザ・カウンター・ドラッグ」(OTC薬)と呼ばれる。  すべての医薬品がOTC薬として販売できるわけではなく、安全性や「自分自身で服薬を判断したり、コントロールできるか」という視点から、厚生労働省の会議で医療用からOTC薬に「スイッチできるか」を検討し、認められれば店頭に並ぶ。  ただ、スイッチしたからといって、医療用がなくなるわけではない。患者に、医療機関で医療用を処方してもらう、コンビニやドラッグストアでOTC薬を直接買う、という二つの選択肢があるようになるだけだ。  花粉症薬では、'11年にエスエス製薬が医療用で汎用されていた「アレジオン」のOTC薬を発売。翌'12年に久光製薬も「アレグラ」のOTC化を実現し、メジャーな2製品がドラッグストアに並んだ。だが、2製品について、保険を使って処方を受ける患者も多い。保険除外は、主にこの後者の患者を対象にしたものである。  大前研一氏は、彼が学長を務める大学の学生は「アレルギー薬より生活習慣病のような疾患(の薬)こそ対象にすべきだ」というが、その通りだ、と夕刊紙に書いていた。



■栄養補給目的のビタミン剤も
 健保連のデータをもとに「アレグラ」の14日分の価格を比較すると、医療用の薬剤費は1千607円で患者負担はその30涌焚次■錬圍談瑤錬雲554〜2千36円が全額負担となるため、一見すればOTC薬のほうが圧倒的に高いということがわかる。  ただ、保険で医薬品をもらう場合は、薬剤費以外に医療機関の診察料や処方箋料、薬局の技術料など、薬剤費以外の医療費も5千70円生じる。結果として、患者負担30佑任△譴弌医療用の自己負担額は2千3円となり、OTC薬と同水準、あるいは最大449円安くなることもある。  もちろん、患者負担が20涌焚爾了劼匹發箙睥霄圓任蓮■錬圍談瑤大幅な負担増になるケースもあるが「花粉症薬という性質上、自己負担30佑慮縮鮴ぢ紊主なターゲットとなる。極端な負担増にはならず、むしろ負担が減ることも多いのではないか」(健保連関係者)と見ている。  健保連は「保険除外」の代替案として、花粉症薬以外の処方がない軽症者に絞って保険を適用しない案で年36億1千万円、OTC薬の出ている花粉症薬の患者負担を「70%」にする案で年238億7千万円の医療費の削減が可能とも指摘し、厚労省に検討を要請した。  実は、このOTC薬の出ている医療用医薬品を「保険から外す」とい議論は、政府の内外で古くから賛否の応酬があるテーマとなっている。  保険外しを強く主張してきたのは財務省。'90年代から予算削減の一策として政府・与党内で議論が繰り返され、風邪薬や湿布薬、一部の漢方薬などを照準に検討が重ねられてきた。実入りが減る製薬業界や日本医師会などの医療関係団体が毎回反発し、はね除けてきたが、「ゾンビのように議論が復活する」(製薬企業関係者)と恐れられ続けてきた。  そして、それから約20年の間にOTC薬の種類は増え、少子高齢化によって保険財政もより厳しくなってきた。'12年4月にはついに、「単なる栄養補給目的」のビタミン剤の処方を保険から除外。'14年4月に「うがい薬単剤の処方」、'16年4月には湿布薬について「1処方70枚制限」のルールを導入した。  ただ、どれも政治的な調整のなかで狎淬鎔騰瓩鮑陵僂靴燭海箸琶欷噂外と言い切るには至らず、薬剤費の削減効果は限定的。'17年には、OTC薬でも似たような製品が出ている保湿剤「ヒルドイド」が美容目的で使われている問題が浮上し、こちらも処方制限の議論になった。しかし、アトピーやがん患者ら利用者の反発もあり、実施していない。



■すでに実施した英仏を見ると
 医療保険薬価の見直しは、OTC薬だけに止まらない。日本経済新聞が東大大学院客員准教授の五十嵐中氏の協力を得て、処方額の上位50品目について制度の似た英国とフランスでも保険を使えるかを調べた結果、40%が日本より利用が制限されていることがわかった。  英仏のどちらかで保険の対象外だったのは血圧を下げる「オルメテック」など4品目にのぼった。他には抗がん剤の「アバスチン」が大腸がんや乳がんの患者への処方が保険対象から外れている。次いで、保険利用に厳しい条件を付けているのは17品目もある。  また、英国には高価な薬が効かなければ当の製薬会社が費用を肩代わりする成功報酬のシステムもある。日本でもアステラス製薬など大手4社が欧米での新薬販売で、薬が効いたときだけに支払ってもらう仕組みの導入を目指して検討を始めた。  健保連では今年5月、湿布代や花粉症治療薬などを保険適用外にした場合、2千100億円の医療保険財政の削減が可能になるとの試算を発表したことがあった。そのとき、日本医師会では「患者の受診抑制になりかねない」と強く反発していた。  日本製薬工業協会の中山譲治会長(第一三共会長兼CEO)は、医療費の負担割合については見直しは必要だとはいうものの、このまま薬価引き下げが続くと技術革新が起こせないと、むしろ日医側に近い。しかし、同じ効能であれば、患者は安い方を選ぶのは当然だ。

(2019年10月号掲載)
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