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認知症患者&介護者を新接触法が救う
薬より出来ることがある
長生きすれば誰しもが通る道ならば「ポジティブシンキング」での対応がベストだ


■2050年には1億3千万人も
 認知症の過半を占めるアルツハイマー型の新薬開発が、今年の春、また一つ、治験の最終段階(フェーズ3)にきて開発中止になった。  エーザイは3月下旬、米バイオジェンと開発中のアルツハイマー型認知症の治験薬候補「アデュカヌマブ」について、臨床試験を中止すると発表した。エーザイは残る二つの認知症薬の治験を進めるというが、米ファイザーや米イーライ・リリー、あるいはスイスのロシュも最近、開発を中止した。  昨年11月、日米欧の製薬3団体は都内で共同記者会見を開き、アルツハイマー型認知症治療薬の世界での開発状況を公表した。  現在、開発の最終段階と中間段階を合わせると、約100種類の薬の開発が進んでいるという。その席上、米イーライ・リリー社の認知症領域の創薬責任者を務めるマイケル・ハットン副社長は「アルツハイマー病薬の将来は明るい」と語ったが、現実はどうか。  認知症の患者は'15年の段階で世界で4千700万人おり、2050年には1億3千200万人に達するという。  専門誌担当記者が語る。 「アルツハイマー病の人の脳ではアミロイドβ(以下、Aβ)というたんぱく質が異常に蓄積されているだけでなく、タウというたんぱく質もたまり神経細胞の死滅が進んで認知症を発症させるといわれている。それまでにざっと20年ほどかかる。東大の岩坪威教授などは、Aβは『結果』ではなく認知症の原因であることはほとんど疑いの余地がないとまでいっている」  国はその岩坪教授を中心にして、「アルツハイマー病の大規模研究」(J‐ADNI)をスタートさせ、昨年5月、アルツハイマー病早期段階(軽度認知障害)の進行過程を解明し、発表していた。それによると「日本でのアルツハイマー病治療薬の開発を、世界と同時進行で加速することが可能になった」という。しかし、それでも世界ではいまだに「根本的な認知症薬」は開発されていない。  ただ各社ともあきらめることなく新薬開発を模索している。現在、各社とも早期発見による早期治療に目を向けている。変性してしまった神経を元に戻すことは難しいため、変性してしまう前に治療を始めるという発想だ。そうなると、できるだけ早い段階で認知症を見極める診断技術が必要となるため、そう容易には事は運ばないのが現実のようだ。



■学術誌の予防法も薬が頼りに
 都内で中小企業を経営する72歳のA氏は、同世代の友人たちと会食すると自然と認知症の話になっていくという。そして最後は異口同音に「認知症にだけはなりたくない」といってお開きになる。  日本医師会総合政策研究機構(日医総研)の認知症などについての意識調査でも、中高年層の不安が浮き彫りになった。太陽生命保険が実施したアンケート('17年3〜4月、1千557人、平均年齢61・6歳)のデータを分析したもので、中高年層が抱える心配事や悩み(複数回答)では、「認知症になるのが怖い」(37・6%)は、「体力が衰えてきた」(50・9%)に次いで2位だった。  こうした事情を背景に、政府はついに6月18日、「共生と予防」を二本柱にした認知症対策の新たな大綱を関係閣僚会議で決定した。団塊の世代(1947〜1949年生まれ)が75歳以上の後期高齢者となる2025年になっても自分らしく暮らせる社会の実現を目指すという内容だ。  例えば、予防である。'17年7月の英医学誌『ランセット』では、認知症リスクを高める9因子に関する報告がなされた。「11〜12歳までに教育が終了」「高血圧」「肥満」「聴力低下」「喫煙」「抑うつ」「運動不足」「社会的孤立」「糖尿病」の9因子を排除できた場合には、認知症発症リスクを最大35邑困蕕擦覯椎柔があるという。ただ、よく見ると、「高血圧」「肥満」「喫煙」「運動不足」はかねて問題視されてきた生活習慣病因子と重なる。つまり規則正しく健康的な生活を送ることが第一なのだが、これが難しいのは周囲を見渡せばわかる。結局、薬の世話になることが多いのだ。  有効な治療手段がないなかで、いま認知症予備軍である中高年に発想の転換を強調する医師がいる。 「長生きできたので、認知症になれたんですよ」  認知症を「長生きの勲章」と位置付けるのは、認知症介護研究・研修東京センターの山口晴保センター長(群馬大学名誉教授)だ。氏は認知症専門医で、神経内科、リハビリテーション医学の専門家でもある。著書『認知症ポジティブ!』(協同医書出版社)でも力説しているが、「ポジティブシンキング」で、運動をし、家族や友人と社会的接触を持ち、笑って過ごすことが予防につながるというのだ。  たとえばこうだ。 「夜、寝る前に鏡の前に立って『ハハ笑顔だね』とか、『頑張っているね』とか声に出していう。こうやって言語化することで、脳はポジティブに動き出すようになる。いろいろ大変なことがあったらコンビニに行って大好きな生クリーム大福を買ってきて食べる。そして『今日もおいしいものをたべられてハッピーだ』と口に出していう。良いことを言語化するとそれだけで脳は良い方向に向いていく。とにかく、ポジティブに捉えていくことが非常に大事になってくる」(山口氏)  そして介護者も、ポジティブシンキングで認知症患者と接触していくことが必要だ。 「認知症の人が健常者にとって何か理解できない行動をとると、健常者の常識でそれを指摘して直させようとする。ところが認知症の人はそれがおかしなことだと思っていない。本人の主観ではそんなに物忘れをするとは思っていない。そこがアルツハイマー型認知症の本質だ。たとえば健常者は頭の後ろは見えなくても爐覆き瓩箸いΠ媼韻呂覆ぁG知症の人は見えないもの(失敗)は意識に上ってこない。患者の見えている範囲内で対応すればいい」(山口氏)



■認知症の人と健常者は共生へ
 認知症の発症は、70代で5%、80代で10数%だが、95歳を過ぎると80%になるという。つまり、長生きすれば誰しもが通る道なのだ。 「しっかり運動すると、認知症になるリスクは半分に減るといわれているが、認知症になる人が半分になるわけではない。リスクは半分だが寿命は延びる。5年延びるごとにリスクは倍増する。だから予防は狎菫り瓩澄廖併蓋氏)  そもそも医療が進歩し、長寿社会を実現したことで、認知症になる人はそれだけ増えている。  そんなときに認知症の介護者も認知症本人もともにハッピーに生きていくには、ネガティブなことが頭に浮かんできたら「ストップ」と声に出し、止めるのも一つの手だ。

(2019年8月号掲載)
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