トップへ戻る ºÇ¿·¹æ ÄÌ¿®ÈÎÇä ¥Æ¡¼¥ß¥¹¤È¤Ï ¹­¹ð·ÇºÜ  
<お知らせ> 5月中に新規お申込みいただいた方に小冊子『老後を安心させる中高年の必須知識26』を差し上げます。

最新号の目次へ
最新号の目次はこちらです
次号は6/1発売です!
定期購読申込み
半年/年間定期購読のお申込を
ネット上で受付しています。
  購読の更新・中止について

過去のタイトルを検索する
記事のダイジェスト版が毎月
届くメールマガジンです!

配信停止申込み
  最新号の目次を更新しました
  朝日新聞の報道を正せば明るくなる
『日本人が勇気と自信を持つ本』 好評発売中!
テーミスの雑誌・書籍がネット上でお買い求めいただけます
雑誌コーナー
テーミス
バックナンバー
書籍コーナー
書籍コーナー
  往来之記
  今月の立ち読み記事
  がん特集記事
  広報担当者様へ
  テーミスとは
  ご意見はこちらまで
  テーミス編集部 ブログ
トップページ 今月号の目次立ち読み記事(無料)ページ

地銀衰弱死へ‐頭取や行員が続々辞める
コロナショックは予想を超えた
巨大IT規制や北尾構想のなかコロナ直撃で大半が東証一部から退場の恐れも


■北尾CEOは地銀統合を急ぐが
 コロナショックで日本列島が不要不急の外出を自粛するなか、金融界も激震が走る。「トヨタ銀行」と呼ばれるほど手元資金の潤沢(昨年12月末約6兆円)なトヨタ自動車が3月27日、三井住友銀行と三菱UFJ銀行に計1兆円の融資枠の設定を依頼したことがわかった。日産自動車も4月9日、みずほ銀行など3メガバンクと日本政策投資銀行に5千億円の融資枠(コミットメントライン)の設定を要請。新型コロナのパンデミック収束が見通せないなか、トヨタも日産も異常事態の長期化に備え、いつでも使える融資枠を確保した。  4月16日、藤田観光は、取引行11行から計220億円を無担保で借り入れると発表。固定金利で期間5年超だ。感染拡大に伴い宿泊・祝宴・婚礼需要が大幅に減少、業績悪化に備える。全国の銀行・信金・信組の融資部門は、緊急借入申し込みや返済の繰延依頼への対応に追われている。  日本政策金融公庫「新型コロナウイルス感染症特別融資」や信用保証協会の保証などへの申し込みが殺到。身近にある地銀・信金・信組も緊急融資の相談で繁忙を極めている。保証協会融資だけなら与信リスクはないが、地銀の取引先企業の要請に応えるには十分ではない。地銀独自の「プロパー融資」の出番であり、存在価値を示せる久々の機会だ。  しかし大手行に比べ、人的余裕のない地銀は、物件担保や保証に頼り過ぎる傾向があり、貸出審査能力の低下による不良債権の増加が懸念される。地銀に対する株式市場の評価も低い。コロナショックで株価の乱高下はあるが、純資産に対する株価の高低を表す「株価純資産倍率PBR」指標で0・1前後が目白押しだ。1・0が「解散価値」なので、清算した方が株主によほど貢献する株価だ。 「第4のメガバンク構想」を標榜するネット金融大手SBI・HDの北尾吉孝社長兼CEOは、この機を見逃さなかった。資本提携する絶好の機会到来。安過ぎる地銀株は「基本的に上がるのは間違いない」と踏んだ。  昨秋から島根銀行、福島銀行、筑邦銀行、清水銀行4行と提携。地銀のメリットも大だ。クラウド型勘定系システムの共同利用で大幅なコスト削減が期待でき、ATM投資や維持管理を1行でやる時代は終わった。北尾CEOは、古巣の野村證券を凌ぐ意欲とフィンテック(ファイナンス・テクノロジー)装備で先んじた。



■優越的地位の乱用に歯止めを
 公取委の杉本和行委員長(69歳)が独禁法の定年規定で今年9月に退任する。ふくおかFG傘下で長崎県2位の親和銀行と首位の十八銀行との経営統合をめぐり、県内融資シェアの急激上昇を理由に難色を示し、審査に2年半を費やすなど、地銀の統合に立ちはだかってきた委員長だ。後任には古谷一之官房副長官補(元国税庁長官・64歳)が就任する。  7年間の職務を全うする杉本氏は、談合事件の摘発や巨大IT企業規制などに注力。政府は2月の閣議で、寡占化が懸念されているデジタル市場の取引の透明化や経産省への定期報告を義務づける新法案を決定し、今国会に提出した。  GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)と呼ばれる巨大IT企業に、立場の弱いネット通販の出店事業者やアプリストアの利用業者に対する契約条件の開示や契約変更時の事前通知を義務づける。「優越的地位の乱用」を企業間だけでなく企業と消費者の間にも適用することを明確化。大規模なオンラインモールを運営し国民生活への影響が大きい企業を「特定デジタルプラットフォーム」に指定する。グーグル、アップル、アマゾン、楽天、ヤフーなどが指定される見通しだ。  一方で、摘発対象業界への「けんか腰」の杉本流手法には賛否両論がある。楽天市場店舗の「送料無料化」問題で三木谷浩史社長は、公取委から「緊急停止命令」の介入を受けたが、出店者の「選択制導入」でしのいだ。「押し紙」問題では朝日新聞を口頭注意したが、朝日の「不正な水増し部数」を是正できず、不発に終わった。販売店・読者・広告主の不条理な痛みは放置されたままだ。  後任の古谷氏は、熊本地震の災害対策を指揮したほか新元号選定や天皇陛下の即位儀礼などを取り仕切った。寡占化が進むデジタル分野のGAFA支配に対処するため「実効性のある規制と産業育成の両立」という難題に取り組むことになる。  責任感が強く省庁間の調整力で抜群の信頼感のある古谷氏と遠藤俊英金融庁長官の二人は、コロナもゼロ金利も収束が見通せない中、絶妙な組み合わせだった。  遠藤氏は、大蔵省(現財務省)銀行局の課長補佐をスタートに、金融行政での豊富なキャリアを持つ。同氏は、地方再生や地域産業振興などの目標のない「哲学なき統合は無意味」と率直に語る。しかし福岡銀行が熊本銀行と親和銀行2行を傘下に収めた「ふくおかFG」統合は戦略的だったと評価した。「事業再生に関する高いノウハウを2行の地域に提供」しているからだ。  地銀は貸出先ありきではなく設備やビジネス拡大のコンサルティング業務を提供し、お金が必要となれば貸出機能も提供するというビジネスモデルへの転換が必要と説く。同氏は、軽井沢の自宅から霞が関へ新幹線通勤しており、地方再生への思い入れが強い。SBIとの異業種連携については、毀誉褒貶があるも一つの選択肢だと述べた。



■新卒向け説明会は40%激減へ
  遠藤氏は今の地銀問題の核心は、財務や収益が苦しいこともあるが、本当の危機は、地銀の存在意義を見出せずに行員が辞めてしまうことだと見る。なぜ辞めてしまうのか。仕事をしていても面白くないからだ。一般行員だけではない。「知らぬ間にどんどん頭取が交代している」。  '19年1〜6月に全国の地銀103行のうち15行で「頭取の顔」が変わった。大垣共立銀行の土屋嶢前頭取(現会長)の在任期間26年を筆頭に15行のうち過半数が8年以上の長期政権を敷いていた。遠藤氏には、無言のまま「逃げ切り頭取」と見えたようだ。  平成のバブル崩壊時は、不良債権化により急激に財務体質が悪化する「突然死」型だった。国民の反発で注入が遅れたが、セーフティネットが強化され、公的資金注入で解決した。しかしゼロ金利長期化の中、コア業務純益(投信解約損益を除く)が減り続ける今の地銀には、徐々に健全性が蝕まれる「衰弱死」型の危機が迫っていると警告する。  さらに、地銀の新卒採用向け説明会の参加者が40%も激減。採用難に拍車をかけている。原因の一つに東証1部上場基準の見直し問題がある。見直し境界線が「時価総額250億円」と目されている。  この基準が適用されると20行以上の地銀が東証1部から外れることになる。地銀各行は存亡に関わる正念場を迎えている。


【地銀PBRワースト10】
   
順位 銀行名県名PBR
1 栃木銀行 栃木県 0.08
2 山梨中央銀行 山梨県 0.09
3 高知銀行 高知県 0.1
4 東京きらぼしFG 東京都 0.12
4 千葉興業銀行 千葉県 0.12
4 秋田銀行 秋田県 0.12
4 愛知銀行 愛知県 0.12
8 大分銀行 大分県 0.13
8 大光銀行 新潟県 0.13
8 福島銀行 福島県 0.13
(2020年5月号掲載)
ページトップへ
 

Copyright (c) 2002- Themis Co.,Ltd All Rights Reserved.
このサイトに掲載されている記事・写真・図表などの無断転載を禁じます。
当ページへのご質問・お問合せは【こちら】までお願い致します。