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杉江新社長登場も三越伊勢丹危うし
大西社長経営不振で退任へ
構造改革失敗というが杉江氏も責任者だった─復活を賭けるが百貨店に未来はあるか


■業界に怪文書も飛び交ったが
 日本を代表する名門大企業が相次いで醜態を晒し、マスコミの格好の餌食になっている。  粉飾決算で上場廃止もありうる東芝が典型的だが、最近では百貨店トップの三越伊勢丹ホールディングス(HD)でクーデター紛いの大西洋社長(61歳、旧伊勢丹出身)解任劇が表面化した。  日経新聞が3月6日朝刊でスクープした社長人事だったが、そのときはまだ後継社長も固まっていない異常ぶりだった。新社長が発表されたのは、翌7日の午後1時、杉江俊彦取締役専務執行役員(56歳、旧伊勢丹出身)だった。同時に大西氏は4月1日付で退任し、石塚邦雄会長(67歳、旧三越出身)も6月の株主総会で退任するという内容だ。  3月4日午後、東京・新宿の三越伊勢丹HD本社で、石塚会長は大西社長に「現場はもうもたない。構造改革による混乱の責任を取って辞めてもらいたい」と迫ったという。  構造改革とは、大西社長が旧来型の百貨店経営からの脱却を目指して手がけてきた、さまざまな形態での出店だ。消費者との接触の場を増やす小型店の出店、外部企業との共同による企業風土の刷新、あるいはモノからコト(経験、体験)消費を睨んだサービス業だ。  それが現場の社員を混乱に陥れる結果となり、不満が鬱積していった。昨年の夏頃まではそれでもインバウンド(訪日外国人)需要が大きく、売り上げがそれほど、落ち込まなかったため、表面化しなかった。  しかし、インバウンド効果が剥げ落ちると、現場の声が大きくなってきたのだ。実際、'17年3月期の営業利益は前年同期比で27・5佑箸いβ臧減の見通しだ。大西氏解任の直接の原因は、「労働組合が石塚会長に泣きついた」ことだったという。  昨年の夏頃、大西氏に何度か取材する機会があったファッション業界などに詳しいジャーナリストの南充浩氏が語る。 「大西社長は、社内には抵抗勢力が常に存在するもので、無風でやっているわけではないといっていた」  1?2年前あたりからは「三越伊勢丹を憂える会」と称するところからの怪文書が経済誌などに届くようになっていた。本誌が入手した昨年の秋頃に送られてきた怪文書では、経営陣を激しく批判していた。 「経営そっちのけで大物ぶって売名行為に没頭する社長に周囲の幹部は口を閉ざしているが、社外役員の大物経営者達も眉をひそめているそうだ。(中略)外部の名誉職に逃げて、会社の酷い現状を見て見ぬふりで居座る会長、自身の保身に必死で会社どころではない役員達等々」  しかし、労働組合の要望を受け入れて、社長を交代させるようなことは、普通の企業ではまずありえない。三越伊勢丹HDの場合、三越と伊勢丹が統合したという特殊なケースであるところに今回の爛ーデター人事瓩留鶲がありそうだ。



■公家と野武士集団の融和策で
 それは慶応大学の同窓会組織である「三田会」が両社に存在し、そのために統合はスムーズに進んだ半面、社員の間に「仲間としての甘え」意識が残り続けることになったことだ。  三越と伊勢丹が経営統合したのは'08年4月。当時、百貨店業界には再編の波が押し寄せていた。'07年春、大丸と松坂屋が経営統合を決定、次は島屋、伊勢丹、三越のうちの2社だろうといわれていた。  3社はどことも対応できるように幹部が水面下で接触したといわれる。結局、三越、伊勢丹に落ち着くのだが、それは当時の三越の石塚社長と伊勢丹の武藤信一社長が開成高校の同窓だったからといわれた。  だが、現実は複雑だ。両トップが同窓だったことに加えて、もう一つの決定的要因があった。慶応三田会についての著作があるジャーナリストの田中幾太郎氏が語る。 「それは両社にある三田会の存在だ。業界で唯一好調な伊勢丹と不振が続いていた三越が統合すれば、三越が一方的に不利になる可能性がある。そうした三越側の懸念を払拭したのが、双方の三田会の存在だったと、三越OBは語っていた。彼らなら、三越サイドのプライドを傷つけるようなことはしないだろうという期待である。事実、伊勢丹の武藤氏は慶応出身だった」  東大出身の石塚氏は、当然のことながら統合してうまくやっていけるのか心配だったという。三越は公家、伊勢丹は野武士の集団といわれていたのだから、もっともな懸念だ。  だが、その武藤氏は統合から2年後の'10年に死去。氏に見込まれて'08年に伊勢丹の常務執行役員に就任した大西氏は、'12年2月、三越伊勢丹の社長に就くものの、後ろ盾はいなくなっていた。  その大西氏の進める構造改革は、手法が問題視され、大西氏離れを引き起こすようになっていった。  昨年11月、「抜本的な構造改革」を行うとして、伊勢丹松戸、伊勢丹府中、松山三越、広島三越の4店舗を名指しした。ところが、これが機関決定されたわけではなかったために、大混乱に陥った。 「構造改革が遅々として進まないために、最初に外に話して、それを社内でやらせようとする手法に対する社員の不満がたまっていった」(経済誌担当記者)



■構造改革促進4本業立て直し
 新社長の杉江氏は、この難局をどう乗り切るのだろうか。杉江氏は'11年に出店した大阪駅の三越伊勢丹を規模縮小するとき、責任者として送り込まれ、上手にこなした手腕が評価されたといわれる。  杉江氏も大西氏と同じ慶応大卒で'83年に旧伊勢丹に入社、主に婦人服飾雑貨や食品畑を歩んできた。'07年には伊勢丹新宿本店・地下1階食品フロアの全面リニューアルの陣頭指揮を執り、デパ地下ブーム再燃に火をつけた。'12年に経営戦略本部長に就任し、大西氏が唱える百貨店の構造改革について、実行プランの策定を担当してきた当の本人でもある。  杉江新体制の使命は、大西氏から引き継いだリストラ覚悟の構造改革と思われたが、本人にその決意はあるのだろうか。  三越伊勢丹の業績ダウンだけでなく、岩田屋三越(福岡市)、静岡伊勢丹、イセタン(シンガポール)が'16年4?9月期、営業赤字に転落した。高級スーパーの三越伊勢丹フードサービス(東京・中央区)は'16年3月期、債務超過に陥った。  杉江氏も、こうした状況から大西路線の構造改革(多角化)ではなく、本業立て直しに傾注すると伝えられる。しかし、三越伊勢丹HDの売上高に占める百貨店事業の割合は92諭'15年度)と業界トップで、繰り返しになるが、'17年3月期の営業利益見通しも、前年度27%減と独り負けだ。  百貨店という存在自体、日本で今後も成り立っていくビジネスなのか、そこから考え直さなければならない。

(2017年4月号掲載)
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