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頻尿に潜む膀胱がん&認知症を疑え
《中高年ノート 108》患者数は1千万人も
尿意切迫感や尿漏れなどの多くは過活動膀胱のせいだが重大な病気の前兆でも


■朝から夜まで8回以上で該当
 就寝後の夜中にふと尿意に襲われ、我慢することができずにトイレに立つことが増えた──。多くの人が「加齢のせい」と考える一般的な現象かもしれないが、実は原因はそれだけではない。身体に大病が潜む可能性を示す危険信号となる場合もある。  短いスパンで繰り返し強い尿意を感じる、トイレまで我慢するのが大変、夜中に何度も起きてしまう。こうした頻尿や尿意切迫感、尿漏れなどの症状が出る状態の多くは「過活動膀胱」(OAB)と呼ばれ、治療の対象になっている。国内患者数は1千万人以上、40歳以上の7人に1人を占めると推計されている。  通常、尿が溜まる際には、尿の量に合わせて膀胱が広がり、出口となる尿道を括約筋という筋肉が締める。しかし、過活動膀胱になると、少量の尿で膀胱が収縮し、排尿させようとしてしまう。これにより、過剰な尿意や、尿漏れが起きるわけだ。通常200〜300ミリリットルの尿を溜められる膀胱が、100ミリリットル程度で悲鳴を上げてしまうことも少なくない。  なぜ、こうした状態になってしまうのか。様々な原因が考えられる。  ひとつは、もちろん加齢。筋力低下や骨盤底筋の機能低下、とくに女性では出産や肥満に伴って尿道周りの筋力が衰え、頻尿になるケースが多く見られる。男性では、尿道を囲む「前立腺」の肥大が加齢によって起きやすく、これが尿道を圧迫することで、頻尿や、尿が出にくい、残尿感があるといった症状を引き起こす。前立腺の肥大は、60代の約60%で見られており、他人事ではない。  さらに、大きな持病が影響し、過活動膀胱となっている場合もある。  脳血管障害やパーキンソン病、認知症など「脳の神経に関わる病気」が一例だ。脳以外にも、脊髄損傷、多発性硬化症、脊髄腫瘍、脊柱管狭窄症など「脊髄の神経に関わる病気」も、過活動膀胱の原因となり得る。  それでは、どのくらいの頻度で尿意に襲われたら、過活動膀胱と診断されるのだろうか。  一般的な頻尿の目安となるのは「朝起きてから夜寝るまでに8回以上の排尿をしたか」どうかだ。これは専門医の診断のひとつの基準にもなっており、15回以上だとさらに可能性は増す。また、夜間に1回以上排尿のために起きているか、週に1回以上尿を我慢できずに漏らすことがあったか、などの要素を含めて評価し、診断を下される。  そして、診断された際には「行動療法」や「薬物療法」に進む。  行動療法では、排尿に関わる一般生活を見直していく。当然ではあるが、尿意には、水分の過剰摂取、就寝前のアルコール、利尿作用のあるカフェインを含むコーヒーの摂取なども大きく関わる。こうした生活習慣の改善や、尿漏れ、失禁を回避するための工夫なども考えていく。



■生活習慣病の糖尿病にも注意
 医療機関によっては、患者の排尿パターンを踏まえて、尿を膀胱に溜める訓練を行ったり、骨盤底筋などを鍛えるトレーニングを取り入れているところもある。肥満であれば、ダイエットを通じて腹圧を下げていくことも一策となる。  主に薬物療法で用いるのは、喘息の治療などにも用いられる「抗コリン薬」と呼ばれる医薬品だ。異常な膀胱の収縮を和らげ、尿を溜められるようにする働きをもつ。膀胱の広がりを促進させる「β3作動薬」も使用され、これらを単剤で服用、あるいは併用するのが一般的だ。  '17年9月からは、こうした治療法で改善が見られない場合の「手術」も健康保険の適用となった。「仙骨神経刺激療法」(SNM)と呼ばれるもので、排尿に関係する神経に電気刺激を与え続け、改善をめざす。心臓ペースメーカーのようなイメージで、欧米では'90年代から行われている。  こうした過活動膀胱以外にも、頻尿や尿漏れなどを引き起こす深刻な病気がある点に、注意が必要だ。  生活習慣病である「糖尿病」がそのひとつ。初期には、喉が渇き、水分の摂取量が増えることで、尿量が増えるほか、頻尿にもなる。進行後に神経障害を起こし、尿意に気付けず、失禁につながるケースもある。生活習慣病に用いる医薬品の作用で頻尿が引き起こされることもある。  細菌感染などによって起きる「膀胱炎」も頻尿や残尿感が生じる原因だ。膀胱粘液の「間質」という部位に炎症が起きる「間質性膀胱炎」では、過活動膀胱と似た尿意の切迫感に加え、尿が溜まると膀胱付近に痛みを感じるといった特徴がある。



■「たかが頻尿」ではないことも
 そして、最も恐ろしいのは「膀胱がん」が頻尿を引き起こしている可能性もある、ということだ。  膀胱がんは、国内で男性を中心に年間約2万人が診断されており、喫煙者でリスクが高いことで知られる。早期発見できれば、5年生存率は90%を超えるが、発見が遅れれば、80%、70%、50%、30%と下がっていくため、命に関わる可能性もある。  早期発見の手がかりとなるのは、症状として最もよく見られる「血尿」だ。痛みがないなかで、尿に血が混じることがある。さらに、頻尿や排尿痛、残尿感といった膀胱炎などと同様の症状が出ることもある。こうした症状が見られた際は、検査が必要だ。  一方、ここまで頻尿に関わる特にリスクの高い疾患を挙げたが、あまりにも頻尿を気にしすぎることで、頻尿に拍車がかかってしまうこともあるので、難しいところだ。  いわゆる「心因性頻尿」という状態で、こちらは年齢に関係なく症状が出る可能性がある。膀胱などにはまったく異常がないにもかかわらず、日々のストレスや不安などをきっかけに、尿意を感じてしまう「こころの病」の一種だ。失禁の経験などをきっかけに、症状が出ることもあれば、頻尿を気にしすぎて、さらに頻尿が悪化するような事例もある。 「頻尿は大きな病気のサインにもなるが、あまりに気にしすぎるがゆえに、生活の質を落とすこともある。汗の出ない冬場に排尿の回数が増えるのは当然で、加齢に伴い頻尿になるのも自然なこと。自分自身で答えを見つけようとせずに、不安が募る前に泌尿器科などに相談するのが重要だ」(専門医)  最近では、頻尿や尿漏れなどをキーワードに情報を検索すると、関係学会の解説や、医療機関の情報だけでなく、事前にチェックシートを自身で記入し、症状のレベルを確認できるウェブサイトも出てきている。 「信頼できる運営元かどうかを確認したうえで、こうしたサービスを使って、自分自身の状態を確認するのもいいだろう」(前出、専門医)  痛みという分かりやすいシグナルが出なくても、身体の些細な変化のウラに大病が潜んでいることがある。過剰に心配する必要はないが、軽視せずにしっかりと向き合い、適切な対応につなげていくことが重要だ。

(2020年4月号掲載)
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