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オンライン診療拡充が患者を救う
厚労省&医師会は消極的だが
コロナ禍は社会変革を促したが医療でも地方在住や通院できない患者に福音が


■保険適用の緩和がさらに進む
 新型コロナ感染症の脅威は世界を覆ったままだ。今まで1千400人ほどの死者ですんでいる日本も、東京や大阪を中心に第2波が襲っており、重症患者の急増による「医療崩壊」を招かないためにも、感染拡大は予断を許さない状況にある。  一方で、「ウィズ・コロナ」時代に直面する世界が医療の新しい常識として受け入れつつあるのが、オンライン診療である。いまや新型コロナの感染リスクの最も高い場所のひとつが医療機関だ。感染症のせいで対面診療を控えなければならないのであれば、電話やインターネットを使った診察に切り替えることはできないのか。  日本では、今のところ新型コロナによる「医療崩壊」の危機を訴える当の日本医師会が、オンライン診療については強硬な反対のスタンスを崩していない。しかし、事態は少しずつ変化している。'18年に厚生労働省が取りまとめた指針によると、オンライン診療とは、「遠隔医療のうち、医師−患者間において、情報通信機器を通して、患者の診察及び診断を行い診断結果の伝達や処方等の診療行為を、リアルタイムにより行う行為」を指す。  8月には、キュアアップ社が開発した日本初の医療用禁煙治療アプリが薬事承認を得ており、年内にも保険適用される見通しだ。初診で禁煙治療薬と一緒に医師から狃菠瓩鮗け、たばこが吸いたくなったときに起動して禁煙継続を促す具体的な指示が得られるアプリである。これもオンライン診療で通院回数や受診の手間を減らした方が、禁煙成功率が高まることがわかっている。  過疎化する地方や離島に住む高齢の患者にとって、病院通いは一日仕事だ。家族が付き添わなければ通院出来ないケースも多い。電話を使った問診であればこうした不便は解決できるはずだが、日本では「遠隔医療」は医師法20条が定める「対面診療の原則」に反するという理由から、認められてこなかった。  だが、戦後まもない1948年に医師法が制定されてから半世紀余り経ち、'10年頃からスマートフォンやタブレット端末が普及し始めたこともあって、政府も規制改革の目玉のひとつとしてオンライン診療の推進を強く打ち出すようになった。前述した厚労省指針も、規制緩和の圧力がきっかけで整理されたものだ。  オンライン診療は2年前、例外的なケースについて保険適用が認められるようになった。しかし、一般の患者にも門戸を広げるには規制要件が厳しく設定されていたため、実態としてほとんど活用されることがなかった。ところが'20年4月の診療報酬改定では、より広い層の患者にも利用してもらえるよう、オンライン診療に対する保険適用の要件緩和が打ち出されていた。そこに、新型コロナが直撃したわけだ。



■電話やネットで診察や処方も
 開業医主体の医師会にとって、外来診察は会員医師の主たる収入源である。医師会がオンライン診療に反対するのは、外来患者という「固定客」が離れる要因が増えては堪らない、という危機感だ。それでなくてもここ数年、国の政策誘導もあって1回の処方箋で30日分以上などと処方日数が長期化しており、患者の受診間隔は長くなる一方なのだ。  そんな医師会も、国の緊急コロナ対策の一環として、例外的にオンライン診療を導入することは容認していた。ただし、政府に釘を刺すことは忘れていない。4月7日の閣議決定で、新型コロナ感染症緊急経済対策に、希望する患者に初診の段階で電話やインターネットを使った診察や服薬指導を認めることが盛り込まれた。だが、これはあくまでも非常時の時限的措置であり、原則3か月ごとに検証・見直しを図るとされた。  新型コロナの収束にはほど遠い現状では、対面診療そのものが健康リスクだが、オンライン診療反対派の言い分にも一理ある。医師の診療を電話やビデオチャットで完結するのは難しい側面があることも事実だからだ。とくに精神科などでは、患者の病状を受話器、パソコンの画面越しに見極めるのは困難だ。  これに加えて8月6日、オンライン診療指針の見直しに向けた厚労省の検討会で、初診の患者に対して依存性の高い麻薬や向精神薬を処方していた事例が14件あったことが明らかにされた。糖尿病かどうか定かではない患者にインスリンを処方した事例も72件報告された。  ただこれは、オンライン診療の危険性を確認するというよりも、麻薬やインスリンを安易に処方してしまうプロとは呼べない医師が一定数存在することを再認識させる結果だった。



■大都市の専門病院でも受診が
 欧米諸国は、新型コロナの感染者数、死亡者数とも日本よりケタ違いに多いが、オンライン診療が当たり前の受診手段として広まっている。対面が望ましいのはどの国も同じだが、新型コロナのような未知の感染リスクが問題になる以前から、患者の受診機会を確保しつつ、医療費を下げることができる有力な手段であるからだ。  例えば、税金を財源として、政府機関であるNHS(国民保健サービス)の管理下で公的医療制度を運営している英国では、昨年から、オンライン診療は長期的な医療費効率化計画の一部として組み込まれた。  米国では、国民の多くが民間保険に加入していてサービス内容によって受けられる医療が異なるため、医療機関受診時の医療費自己負担が日本とは比較にならないくらい重い。そこで、デジタル技術で診察の効率化を追求した医療サービスがスタートアップ企業を通じていくつも誕生し、競争を通じて低価格化が進もうとしている。  医師会の反対が根強い日本でオンライン診療を進めるには、どうすべきか。いままでオンライン診療は医療の効率化という視点で論じられてきた。それが「ウィズ・コロナ」という新しい現実によって、より切迫した医療ニーズに応えるための仕組みであるということが、世の中に認知され、定着することになったのだ。  オンライン診療に積極的な、関東地区のある開業医は、「医療に応用可能な新しい技術が出てきた以上、それを使って患者さんの利便性向上を図る努力をしない医師はプロとはいえない」と力説する。  通院ができるなら対面診療を受けるべきであるという医師会の主張はその通りである。しかし、いままでオンライン診療の活用は医療の供給側の理屈で押し込められてきたのも事実だ。新型コロナ禍を機に、サービスの受け手は患者であることを再認識すべきである。 「オンライン診療」が解禁になると地方に住んでいても、東京や大阪など大都市に集中する著名な大学病院や専門病院で受診できる。患者にも家族にもこんな「福音」はない!

(2020年10月号掲載)
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