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小池都知事へ築地にIRカジノが迫る
トランプ11月訪日で門戸開放要求へ
菅官房長官の推す横浜や二階幹事長関連の羽田空港周辺構想にゼネコンが絡んで


■米カジノ大手が「築地は最高」
 都議選(7月)に勝利した小池百合子都知事に「カジノ誘致」の追い風が吹いている。米外資大手は「ラスベガス」を超える日本市場の潜在性に注目、都議選後に一斉に誘致の本命「東京」を照準に定め水面下で動き出した。カジノ経営者でもあるトランプ米大統領も11月訪日を控え、対日市場開放のシンボルとして密かにカジノ誘致で揺さぶりをかける。  外資勢は日本の大都市東京の中でも築地などに入れあげており、「IR推進派」といわれる小池知事の「東京カード」は今後、ますます値打ちを増しそうだ。  カジノ運営の波及効果だけでも2兆円、IR建設は5兆〜7兆円規模の効果が指摘されている。リゾート大国の扉を開くIRカジノは二階俊博幹事長や国交省の動きもあり、日本の政権取りの思惑も絡んで、新たな政争勃発の様相さえ見せ始めた。 「このままではカジノ誘致は小池知事に握られてしまう」  ある自民党の有力議員は「都民ファーストの会」の都議選圧勝ぶりをみてこう警戒を強める。事実上、都議会を支配した小池都知事は、米大手外資の切望する東京誘致を決定する権限を握ることができるからだ。昨年成立したIR整備推進法ではカジノ誘致先の決定は自治体首長に委ねられており、世界のカジノ大手が建設を希望する最有力地は数ある候補地の中でも首都圏、とくに東京にあるからだ。  米国のカジノ大手はすでに動いていた。ラスベガス歓楽街最大のカジノ運営企業、米MGMリゾーツ・インターナショナルは密かにカジノを含めた統合型リゾート(IR)建設の可能性を探るため、市場移転に揺れる東京の築地市場を訪れ、移転後のカジノ誘致可能性について調査をした、という。結論はずばり「ツキジは最高の立地」というものだった。日本を代表する観光地の銀座に近く、アクセスにも優れ「東京では築地に比肩する場所はない」という。ジェームス・ミューレンMGM最高経営責任者(CEO)自身も、築地を訪れ下検分したといわれる。



■トランプがシンゾウに迫った
 カジノに反対する政党もあり、これまでは都議選への配慮から外資による首都圏の自治体側への誘致攻勢は鳴りを潜めていたが、「都民ファースト」の圧勝で小池知事周辺の誘致攻勢が水面下で本格化している。 「シンゾウ、こういう企業は知っているか」  7月にドイツ・ハンブルクで開かれたG20サミット。トランプ大統領が安倍首相に投げかけたのは、東京進出を切望する米国のカジノ大手企業の名前ばかりだったという。マスコミは米大統領が「対日赤字に懸念」などと伝えたが、良好な日米関係を最優先する首相にとって大統領の意向は限りなく大きい。  大統領選で共和党主流派がそっぽを向くなかで、米カジノ経営者がイスラエル系票のとりまとめや資金面でも大きく貢献したが、大統領は彼らが対日カジノ開放を望んでいることを痛いほど知っていたのだ。「トランプは本気だぞ」。ある経産省幹部は帰国後の首相の動きを見てこうつぶやいた。  実際、首相が帰国してからの日本政府の動きは素早かった。IR推進法では決まっていなかったカジノ産業の監督権限について首相がG20サミットからの帰国後、動きが出た。国交省派といわれる二階幹事長の顔も立て「国交省主管」を軸に調整が始まったのだ。  カジノは巨大な収益事業のため経済産業省や総務省、財務省、警察庁などの利害が錯綜し、省庁間の監督権を巡る水面下の争いが熾烈化しており、このままではカジノ誘致の段階で指示系統が乱れ、事業具体化の遅れが危惧されていた。そのため秋の国会にIR実施法案成立を目指す段取りだ。  トランプ大統領は11月にも来日するが、「政権発足後、これといった見るべき成果がない大統領は、対日貿易問題では市場開放で成果を誇りたい。それが米カジノ経営者の求める東京開放要求だったのではないか」と経産省関係者は指摘する。



■シンガポールが証明した効果
「カジノはうまくいけば築地の救世主になるかもしれない」  ある都庁元幹部は驚くべき未来を予告する。実は小池知事が発表した築地の再開発計画「食のテーマパーク」が不評で、内外で批判が高まっていたからだ。小池知事は「築地は守る・豊洲を活かす」とのスローガンを掲げて築地市場跡地の売却を見直し、5年後を目処に再開発して「食のテーマパーク」を造ることを明らかにした。  派手なプランとは裏腹に、有力な企業からはあまり声が聞こえず、構想周辺は「閑古鳥状態」(都庁関係者)との指摘も出る始末だ。経産省からは「マルシェなど都内どこにでもあるような複合商業施設の重複投資や乱立になる」と問題視する声も出てきた。築地用地を民間に賃貸に出す計画を出したが、都心部の巨大開発乱立で笛に踊る企業が出なければ「絵に描いた餅」になりかねない。  しかし、カジノ誘致となれば事態は一変する。周辺施設の整備を含めて外資の巨額マネーと政府支援が一気に振り向けられ、都税をばらまかずに「都は左団扇になる」との思惑があるからだ。ある都庁関係者は「開発資金問題の解決はカジノに限る」と断言する。MGMのミューレンCEOは「大都市であれば100億ドル(1兆1千億円)以上は投資する」とまで断言している。  都庁主導の再開発計画の資金捻出で苦しむよりも「カジノの神輿」に乗れば、政府といわず世界から資金を集めることが可能で、「どれだけ楽をしてうまみを享受できるか分からない」という。小池氏周辺も「食のテーマパーク」をぶち上げてはみたものの、「本音は築地が大変な金食い虫になり、大地主として頭を痛めているのでは」という指摘もある。  もちろん、これまでの常識では居住人口を有する地帯へのカジノ誘致は「ご法度に近い」(業界関係者)。周辺住民やパチンコ業者の献金に依存する民進党などの反発は強まる。しかし、米外資大手は大都市型カジノ・コンソーシアムの検討をしており、居住地近くへ従来よりもコンパクトでハイテク化の進んだ「近未来型の電動カジノ」を目論み、カジノ史に残る記念碑的な事業にするという。  建国以来、カジノ禁止だったシンガポールが解禁に踏み切ったのは、米外資企業による「カジノ」だけでなく、「IR」という新たな開発手法の提案が原動力となった。東京へのカジノ誘致も「行政が飛びつく仕掛けを用意している」という。米上場企業ラスベガス・サンズのシェルドン・アデルソンCEOは「東京にカジノ誘致ができれば、シンガポールのIRは前座に過ぎなくなる」と打ち明けた。



■横浜や大阪も誘致へしのぎを
「『スシバーカジノ』という腹案がある」とアジアのカジノ情勢に詳しい国際ジャーナリストの国谷省吾氏は話す。新たなIRカジノとして小池知事の目指す「食」のテーマパークと連携し派手なカジノのハイテクビルを立ち上げ、周囲の食関連の施設と協調しながら営業するという奇抜なアイデアだ。世界のカジノにはこれまで類例がなく、「築地であれば抜群のアクセスと外国人観光客の多さから日本観光の新たな名所となり、抜群の高収益が望める」と米外資の動きに詳しい大手商社関係者は打ち明ける。小池アイデアと合体した「カジノ」経営の新たな手法だ。  ただ、カジノ誘致は日本の政界再編の激変にもつながりかねない劇薬だ。誘致には菅義偉官房長官の地元である横浜や日本維新の会の松井一郎大阪府知事の推す大阪が有力候補にあがる。自民党のプロジェクトチーム(PT)はIR実施法のたたき台としてIRを認める設置要件や区域の選定方法などについて、東京だけでなく地方型のカジノも参入可能となるよう政府と調整を図る方針だ。  横浜側のカジノ誘致も本格化する。7月末の市長選挙でカジノ誘致に反対する民進党系の候補が敗退すれば、東京に遅れを取らずに動き出すチャンスとなる。横浜市議出身の菅官房長官は、47ヘクタールの用地を抱える山下埠頭が最大の候補地で「お台場は狭いが山下埠頭なら十分誘致できる」と太鼓判を押したといわれる。  その菅氏に対しては「安倍政権の大番頭として長年君臨した割には、地元貢献は少ない」との不満も横浜市議会側にはある。「大番頭としての政治力はまさにカジノの横浜誘致にある」という期待も地元にはあるのだ。  東京でもお台場や羽田空港の国際貨物基地跡(大田区)なども候補にあがる。羽田空港周辺の国際貨物基地跡は国交省が水面下で画策しているとの観測もあり、二階幹事長の影がちらつく。「築地再開発はIRカジノ併設と」との動きが広まれば、誘致に熱心だったフジテレビを傘下に持つフジメディア・ホールディングス側にも火が付く。  昨年夏、安倍首相とゴルフを共にした日枝久氏率いるフジメディアHDは、お台場の約70任縫ジノ併設の巨大ホテル、国際展示場を建設する「24時間型スマートシティー構想」を鹿島建設などと打ち上げている。  いずれにせよ、カジノの誘致先の一つが外資の熱望する東京となれば、決定権を握るのは行政と議会を支配した小池知事になる。「東京には欧米と比べ夜のエンタメがない」(観光庁幹部)のが弱点とすれば、東京のカジノ建設は、外国人観光客4千万人を目指す政府の観光立国構想の大きな手助けとなる。「東京カジノの開設は世界の観光で新たな目玉となり、訪日外国人観光客のビッグバンとなる」と、国交省関係者は期待をかける。ムラのあるインバウンド(外国人旅行者)ではなく、持続的なインバウンドだ。



■自民党の金蔵に手を突っこむ
 実は小池知事に決断を迫るのは外資や政府ばかりではない。ゼネコン大手だ。関係者の頭をよぎるのはシンガポールの先例である。クリーンなイメージを優先させてきたシンガポールは経済発展のため方針を一変させ、'06年に首都に大型のカジノを建設した。費用は嵩んだが、その経済の牽引効果でGDPは6・5%の驚異的な成長率を実現することができた。東京に誘致されれば、事業費はおろか周辺整備費もあって「地方誘致の倍以上の波及効果が望めるだろう」という。 「五輪の仕分けは終わっている。今度はカジノ事業だ」と大手ゼネコン幹部は話す。ポスト五輪を目指す大手ゼネコンも実はカジノ事業に熱い視線を注ぐ。石原都知事や猪瀬都知事時代にはお台場誘致が先行し、鹿島建設などが「本決まりコース」とみられたが、いまや名実ともに「小池時代」である。  鹿島建設を抜き去る絶好の機会となり、事業費の大きさからみて受注すれば世界有数のゼネコンメーカーに躍り出ることができる。東京五輪と違い継続的に富裕層が訪れる施設となり、修復やグレードアップも含め長期的な事業の受注が見込める。 「小池は自民党の金蔵にまで手を突っ込む気か」  森喜朗元首相に近い国会議員はこう憤慨する。ゼネコン業界が熱い視線を捧げる世界最大級のカジノ誘致合戦だ。小池知事は自民党の巨大票田であるゼネコンに対し、カジノ誘致を武器に揺さぶりをかける「悪夢」が始まる。

(2017年8月号掲載)
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