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財務省‐経産省の拠点商工中金奪取へ
経産省出身・安達社長を辞任させ
「危機対応貸付」制度を悪用した不正融資事件を機に商工中金社長ポストを狙う


■「ノルマ」が不正融資に走らせた
 経済産業省幹部を悩ます事件が重く省内に沈殿し続けている。経産省の狹稽劉瓩噺討个譴訃工中央金庫の不祥事だ。  事件が発覚したのは昨年10月24日、「鹿児島支店の行った危機対応業務について、お客様が危機事象の影響を受けていることを確認する際に、お客様から受領している試算表等を一部の職員が自ら書き換える等して対応したことが、当金庫内部で判明した」(商工中金)というのが発端である。  本来、危機対応貸付に該当しない顧客であるのに、商工中金の職員が融資対象に該当するよう資料を改竄して、無理やり貸し出していたという、背任が問われかねない事件だった。  なぜなら、危機対応貸付には、国から利子補給が受けられ、損害担保も付く、公的資金が使われる制度融資にほかならないためだ。補助金を騙し取る詐欺行為に近い。事態を重く見た商工中金は、11月22日に、法令等に基づき監督官庁への届け出を行い、12月12日には外部の第三者委員会を設置して、調査に乗り出した。  だが、ここから事件は全国の商工中金の支店に広がっていく。「シロアリが1匹見つかれば100匹のシロアリがいるように、組織は無残に食い荒らされていた」(関係者)という有り様だった。  第三者委員会は、鹿児島支店、及び同支店で不適切な手続きを行ったのち他の支店へ転出した者の担当した口座全件、並びに全営業店の昨年4月から9月まで6か月間の危機対応貸付について調査を実施した。その結果、約15人の職員が不正融資に手を染めていた。鹿児島支店185口座、岡山支店8口座、名古屋支店20口座、松本支店8口座の計221口座で、顧客から受領した計算表を修正していたことが確認されている。昨年の半年間でこの数である。  さらに過去に遡れば、不正口座数が増大することは火を見るより明らかだが、商工中金は今年1月にその結果を公表して以降、調査を継続しているとしているだけで、未だ全容を明らかにはしていない。  何故、こうした不正融資が行われたのか。商工中金関係者によると、半年に一度、開催される支店長会議で、各支店長に数十呂傍擇峩般碍弉茲反値目標が配分される。「割当」と呼ばれる資料で、この中に危機対応業務についても事実上のノルマが設定されていたという。  この支店「割当」が、さらに支店内の職員毎に割り当てられ、その達成度合いによって人事評価が決まる。ノルマを達成できなければ当然、賞与や昇格に響き、ひいては支店長の人事にも影響する。このプレッシャーが、不正に走らせた最大の要因に他ならない。 「東芝は、歴代幹部が部下にチャレンジという名のもとに無理な数値目標を強要したことが不正会計の原因となった。当金庫も、割当という名の下で同じことが行われていたようなものだ」(商工中金関係者)



■完全民営化の「プレッシャー」で
 そこで彼らが目を付けたのが、危機対応貸付の水増しだった。本来、危機対応貸付は、台風や地震といった突発的な自然災害などにより業績が悪化した中堅・中小企業に運転資金を貸し出す制度である。  しかし、実際は自然災害を理由とする貸し出しは全体の1パーセントに満たず、大半はデフレや円高、原材料の高騰などによる業績悪化で占められている。しかも、危機対応貸付を申請する企業の2?3割は条件に合致しないという。顧客から受領した試算表の改竄は、まさにこの条件に合わない先の数値を書き直し、売り上げが急減したなど危機的な状況にあるように見せかけた悪質な手口だった。  危機時における法定指定金融機関である商工中金は、危機対応業務に係る「特別相談窓口」を全国の営業店に設置するなど、危機対応貸付に積極的に取り組んでいる。'08年10月の業務開始から直近2月末現在までの実績は、22万945件・12兆4千11億円で、うち東日本大震災関連は3万8千479件・2兆2千64億円、熊本地震関連は758件・369億円となっている。また、商工中金の貸付金残高は昨年9月末時点で約9兆5千億円だが、このうち危機対応貸付は約3兆1千億円と全体の3割超を占める。  それほど商工中金が危機対応貸付に注力するのには理由がある。国と民間資本が共同で出資する唯一の政府系金融機関の商工中金は、潜在的に完全民営化のプレッシャーを受け続けているからだ。  商工中金は'08年に株式会社化され、当初は遅くとも'15年までに政府保有株式を全て処分して完全民営化される予定であった。それが、'09年のリーマンショックを境に様相は一変する。完全民営化の時期は「'15年4月1日から起算して概ね5年後から7年後を目途として、その全部を処分するものとする」に改められ、その後、さらに「できる限り早期にその全部を処分するものとする」と改定された。「できるだけ早期に」という表現は、官僚言葉でいえば、民営化は無期延期ということだ。  その理由になったのが、危機対応業務であり、「危機時こそ政府系金融機関の商工中金が機敏に融資してくれるので中小企業は救われている」という政治的なアピールであった。



■財務省が天下り先確保に躍起
 そして、この危機対応貸付の強化と完全民営化を陰で支えたのが、主務官庁である経産省であり、政府系金融機関の完全民営化を阻止し、小泉改革で奪われた有力天下り先を取り戻そうと意欲を燃やしていた財務省に他ならない。  商工中金のトップには、戦後一貫して通産省(現経産省)の次官経験者などの有力OBが天下り、ナンバー2は大蔵省(現財務省)が占めていた。  しかし、小泉改革で政府系金融機関の民営化路線に合わせ、'08年に元新日本製鉄副社長の関哲夫氏が民間人として初めて社長に登用された。だが、それもつかの間、'13年には元経産事務次官の杉山秀二氏が社長となり、さらに昨年6月に同じく元経産事務次官の安達健祐氏が後任として引き継いだ。まさに先祖返りであり、経産省を重用する安倍政権下、狹稽劉瓩鮹ゴ圓靴燭茲Δ覆發里澄  だが、今回の不祥事がさらに広がることになれば、安達社長の引責問題にも波及しかねないと懸念されている。その間隙をぬって社長ポストを奪おうと虎視眈々狙っているのが財務省だ。財務省の有力OBが語る。 「商工中金には'80年大蔵省入省の稲垣光隆氏(元国税庁長官)が副社長に、'83年入省の亀水晋氏が常勤監査役に就いているが、仮に安達社長が引責となれば、田中一穂氏('79年入省)が後任社長に適任ではないか。'75年入省で現読売新聞東京本社非常勤監査役の勝栄二郎氏でもいいが、現社長の安達氏は'77年通産省入省だから、年次から見て難しいかも知れない。田中一穂氏は、安倍首相や麻生財務相の信認も厚いので可能性は高い」  商工中金の不祥事がどこまで深まるかが、人事の鍵を握っている。

(2017年4月号掲載)
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