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世界震撼‐サイバー戦争倍返しの熾烈
国家・企業・日常生活まで破壊へ
150超の国と地域を襲った攻撃の裏で米、ロ、中などはやったらやり返せとばかり


■サイバー空間は米ロ中の戦場
 最近、北朝鮮情勢を巡る「サイバー攻撃」が激しさを増している。  北朝鮮のミサイル発射実験は5月14日こそ成功したがその前は4回連続で失敗している。その背景に、米国のサイバー攻撃が関係しているのではないかとの指摘が出ている。真偽は専門家らを巻き込んだ議論になっているが、実はかなり前からサイバー空間は米国とロシア、中国などがしのぎを削る無法地帯の「戦場」となっていた。  世界で最強のサイバー大国は間違いなく米国である。'09年にはサイバー攻撃でマルウェア(不正プログラム)の「スタックスネット」を駆使してイランの核燃料施設の遠心分離機を破壊しているが、それ以外にも、イラク戦争では'07年から国際テロ組織アルカイダ関連の過激派たちの携帯やパソコン、メールなどを徹底してサイバー攻撃し、過激派の動きを掌握して泥沼化していた戦闘の終結に貢献している。  こうした破壊行為は、米国最大の敵国であるロシアも、事あるごとに実施してきた。'07年にはエストニアの政府や銀行などを、'08年には軍事衝突したジョージアを、'15年にはトルコの石油パイプラインをサイバー攻撃で襲った。同年にシリアとトルコ国境沿いで領空侵犯したロシアの戦闘機がトルコ軍に撃墜された後にも、ロシアの仕業とみられる大規模サイバー攻撃が発生した。  もちろん、米ロはお互いを標的にしたサイバー攻撃も行っている。直近では、'16年の米大統領選が挙げられる。ロシアの工作機関であるFSB(ロシア連邦保安庁)やGRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)に繋がる犯行グループが、'15年から米民主党全国委員会のコンピュータにサイバー攻撃を行い、1年にわたって民主党のサーバーに潜伏して2万通の電子メールなどを盗み出した。そして猊堙垤膈瓩米睛討盍泙爐修瞭睇情報は、選挙戦のさなかに「ウィキリークス」で暴露された。クリントン陣営は、このサイバー攻撃が敗因のひとつだったと指摘している。  米政府も黙っているはずはない。米大統領選の少し前に、ウクライナのハッカー組織がロシアのウラジスラフ・スルコフ大統領補佐官の電子メールをハッキングで盗み、インターネット上に公表したが、消息筋は「その背後には米政府がいたとの見方が強い」という。  その後も、ロシアの政府系銀行などが大規模なサイバー攻撃を受けたが、発信源は、世界30か国でハッキングされた2万以上のパソコンや、いま日本政府が普及に力を入れているIoTのデバイスだった。これもアメリカの仕業だとの指摘がある。



■情報を盗み有事に備える中国
 中国もこれまで、サイバー大国として米ロに負けない存在感を示してきた。ただ中国の場合は、サイバー攻撃で物理的な破壊行為に乗り出すというよりは、米国などから知的財産や機密情報、軍事情報などを大量に盗み出すことに重きを置いてきた。ある米軍関係者は、「中国は、国防総省の軍艦から軍用機、備品に至るまで軍事情報をサイバー攻撃で奪っている。その量たるや、少なくとも20テラバイトにもなる」と語る。  また'15年には、米人事管理局をサイバー攻撃して、連邦職員2千210万人分の個人情報だけでなく、機密情報へアクセスできる連邦職員(諜報員も含む)などの重要情報も手にしているという。全米各地のインフラ施設にもサイバー攻撃で潜り込んでいるとみられる。それに併せて、元ハッカーのサイバーセキュリティ専門家は、「サイバー攻撃で大量に個人情報などを盗んできた中国は、'15年に日本年金機構から大量の情報を盗んだケースと同じように、有事に向けた準備をしているとささやかれている。重要人物や使える人物を把握しているのだろう」と指摘する。  そんな中国によるサイバー攻撃の最大の標的になってきた米国も、中国国内へ攻撃を行っている。例えば、中国のサイバー部門に多くの人材を輩出し、軍事関連の研究も活発に行われている清華大学にサイバー攻撃で侵入して監視を続けている。また'13年のデータでは、中国に対するフィッシングメールのうち70%以上が、米国のサーバーから送られている。また中国国内で把握されたボットネット(乗っ取られたパソコン)約200万台は、約6千700台のコンピュータが支配していたが、そのうち30%はアメリカのパソコンだった。



■国際ルールを巡り主導権争い
 米中ロによるサイバー攻撃合戦は、民間企業なども標的になって巻き添えをくっている。NSA(米国家安全保障局)は、中国の大手通信機器メーカー、ファーウェイの本部にサイバー攻撃で入り込み、電子機器にマルウェアを埋め込んで、販売後の同社製品にNSAが自在に侵入できるよう工作をしていたこともある。また逆に、グーグルや米国の大手軍事企業などは、中国のサイバー攻撃でかなりの機密情報が盗まれている。  こうしたサイバー戦は、実は日本にとっても対岸の火事ではない。'16年に日本を標的にしたサイバー攻撃の件数は、分かっているだけで1千281億件を超えた。その中でも、中国の攻撃はかなり多く、北朝鮮も活発に攻撃を仕掛けている。小国の北朝鮮だけでも日本より10倍近いサイバー兵力を誇るといわれている。彼らは民間企業だけでなく、政府機関から研究所までを標的にしているのだ。  サイバー戦は各国がそれぞれの思惑でこの瞬間も続けられているのだ。  5月12日から、世界で150を超える国と地域で、「ランサム(身代金)ウェア」を使ったサイバー攻撃が実施された。感染するとファイルなどを暗号化して利用できなくし、復元したければ金を払え、と要求する卑劣な犯罪行為だ。  この攻撃には、単なる犯罪行為では片付けられない背景がある。今回の攻撃が標的にしたウィンドウズの脆弱性は、NSAが開発していたサイバー攻撃兵器に使われていたもので、その兵器はハッカー集団に盗まれ'17年4月にネット上で暴露された。それが、今回ランサムウェアに悪用されていたのだ。NSAのサイバー兵器が今回の事件の原因なのだ。  今も世界には、こうしたサイバー戦を取り締まるルールは存在しないために、無法地帯と化している。  そして近年、米国など西側諸国と中ロの間では、サイバー戦の国際的なルールを巡っても主導権争いが繰り広げられている。米国は基本的にサイバー紛争は国際法に従って取り締まるべきだと主張し、一方の中ロは'15年、国連に対し、一緒に「行動規範」を提出している('11年にも提出しており今回はその改訂版)。提案では、サイバー紛争を規定する新たな国際法の必要性を主張している。  現実世界の破壊行為も可能になっているサイバー攻撃には、一刻も早く、何らかの国際ルール設定が必要になっている。

(2017年6月号掲載)
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